製品・安全性 よくあるご質問

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トルソプト

特殊背景患者

重篤な腎障害のある患者に禁忌である理由を教えてください。投与する場合の投与基準はありますか?

A

トルソプト点眼液の有効成分であるドルゾラミド塩酸塩は主に腎より排泄されることが示されており、重篤な腎障害患者に長期点眼した場合は蓄積の可能性が考えられます。また、米国において、経口炭酸脱水酵素阻害剤は重篤な腎障害患者に投与禁忌になっていることから、トルソプト点眼液においても「重篤な腎障害のある患者」を投与禁忌としています1)

腎障害のある患者さんにトルソプト点眼液を投与する場合の投与基準はありますか?

トルソプト点眼液の投与禁忌である「重篤な腎障害のある患者」に明確な基準は特にありません。個々の患者さんの腎機能等を考慮して投与をご判断ください。

透析患者に投与したときの薬物動態に関する検討は行われていますか?

トルソプト点眼液を透析患者に投与したときの薬物動態に関するデータはありません。

参考資料

[2023/05 更新]

妊婦へ投与できますか?

A

トルソプト点眼液は妊産婦への使用経験が少なく安全性が十分検討されていません。妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。
投与される場合には、点眼液の全身への移行が最小限になるよう、点眼後の涙のう部圧迫および閉瞼をご指導ください。
なお、動物実験(ウサギ、経口)で、母動物に代謝性アシドーシスを生じる用量を投与したとき、胎児の中軸骨格奇形が報告されています【参考】。

【参考】
使用成績調査1)
使用成績調査(H10.11.11~H15.11.10 調査症例数:3,060例)で流産が1例報告されている。
生殖発生毒性試験2)
ラットを用いた経口投与(0.1~15mg/kg/日)による繁殖能試験、胎児器官形成期投与試験及び周産期・授乳期投与試験において、胎児の低体重及び産児の生後発育の軽度の遅延が観察されたが、繁殖能に及ぼす影響、胚致死作用あるいは催奇形性は認められなかった。
ウサギを用いた経口投与(0.2~10mg/kg/日)による胎児器官形成期投与試験において、1mg/kg/日以上で胎児の低体重が認められ、低頻度ではあるが、母動物が代謝性アシドーシスを起こした2.5mg/kg/日以上の用量で胎児の中軸骨格奇形が観察された。
血液-胎盤関門通過性3)
妊娠ラットにドルゾラミド塩酸塩10mg/kg/日を妊娠6日目~15日目の間、1日1回経口投与した。妊娠15日目の投与2、24時間後の胎児への移行は僅かであった。
参考資料

[2023/05 更新]

授乳婦へ投与できますか?

A

トルソプト点眼液の授乳中の女性への投与は、治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を判断してください。乳児への影響が懸念される場合には授乳を中止し、人工母乳に切り替えてください。授乳を継続する場合には点眼液の全身への移行が最小限になるよう、点眼後の涙のう部および閉瞼をご指導ください。

トルソプト点眼液の乳汁を介した哺乳児に対する安全性は十分検討されていません。また、動物実験(ラット、経口)で乳汁中への移行が認められたとの報告等があります【参考】。

【参考】
乳汁への移行性1)
妊娠ラットに妊娠15日目から哺育21日目までの間、ドルゾラミド塩酸塩7.5mg/kg/日を1日1回経口投与し、分娩後7、14、21日目の投与4時間後に母動物の乳汁中の濃度を測定した。乳汁中のドルゾラミド及び代謝物のN-脱エチル体濃度はそれぞれ0.30~0.37及び1.09~1.22μg/mLであった。
生殖発生毒性試験2)
ラットを用いた経口投与(0.1~7.5mg/kg/日)による周産期・授乳期投与試験において、7.5mg/kg/日群で産児の体重減少、生後分化の軽度遅延が観察された。
参考資料

[2023/05 更新]

小児等(新生児、乳児、幼児、小児)へ投与できますか?

A

トルソプト点眼液は、小児等を対象とした臨床試験は実施しておらず安全性は確立していません。治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。
投与される場合には、点眼液の全身への移行が最小限になるよう、点眼後の涙のう部圧迫および閉瞼をご指導ください。

※年齢区分(おおよその目安)
小児:7歳以上、15歳未満の児、幼児:1歳以上、7歳未満の児、乳児:生後4週以上、1歳未満の児、新生児:出生後4週未満の児、低出生体重児:出生時の体重が2500g未満の児

小児緑内障の治療

緑内障診療ガイドライン第5版 第8章 緑内障の病型別治療1)では、Ⅲ小児緑内障の一病型である1.原発先天緑内障の治療について、『治療の第一選択は手術治療である(1B)。』、また『薬物治療は周術期ないし手術治療後の補助手段として行われる(1B)。』としている。加えて、1.-2)薬物治療の項には『どの薬物も乳幼児・小児における安全性および効果についてのデータは確立していないことを忘れてはならない。』と記載している。

※【推奨の強さ】1:強く推奨する、2:弱く推奨する(提案する)
【エビデンスの強さ】A(強):効果の推定値に強く確信がある、B(中):効果の推定値に中程度の確信がある、C(弱):効果の推定値に対する確信は限定的である、D(とても弱い):効果の推定値がほとんど確信できない

参考資料
  • 1)日本緑内障学会緑内障診療ガイドライン改訂委員会:日本眼科学会雑誌 126,85(2022)【66595】
【関連するQ&A】

[2023/05 更新]

その他、点眼剤の全般的な服薬指導についてはこちらをご覧ください。

製品に関するお問い合わせ(医療関係者の皆様)

製品情報センター:0120-921-839
※上記フリーコールがご利用いただけない場合:06-6321-7056
受付時間:9:00~17:00(土、日、祝日を除く)
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