製品・安全性 よくあるご質問

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ジクアス / ジクアスLX

用法・用量

他剤と併用する場合の点眼順序はどうすればよいですか?

A

ジクアス点眼液・ジクアスLX点眼液(ジクアス類)と他剤を併用する際の点眼順序については、臨床的な検討を行っていないため、点眼順序の違いにより効果に差があるかは明確ではありません。
一般に、点眼液は投与後すみやかに眼表面から消失するので、5分程度の間隔をあければ相互に与える影響はかなり少なくなると考えられています。そのため、間隔を5分以上あけていただければどちらを先に点眼しても問題はないと考えられます。
ただし、薬理作用を考慮すれば、水性点眼液と併用する場合は次のように点眼するのが望ましいとする考えもあります(下記枠内参照)。

  • 水性点眼液(ヒアルロン酸ナトリウム点眼液を除く)と併用する場合、ジクアス類を後に点眼する。
  • ヒアルロン酸ナトリウム点眼液との併用の場合、ジクアス類を先に点眼する。

懸濁性点眼液やゲル化製剤と併用する場合は、ジクアス類を先に点眼してください。

水性点眼液(ヒアルロン酸ナトリウム点眼液を除く)との併用

ジクアス点眼液の臨床試験(健康成人、対照:人工涙液)1)および非臨床試験(ネコ、対照:生理食塩液)2)において、ジクアス点眼液群はそれぞれ点眼後5分、点眼後15分には対照群と比較し有意な涙液量の増加を認め、点眼後30分においても有意な増加がみられました。また、ジクアスLX点眼液の非臨床試験(ウサギ)3)においても、点眼後5分には点眼前に比べ涙液量の有意な増加を認め、点眼後75分においても有意差が認められました。このことから、ジクアス類を先に点眼するとジクアホソルナトリウムの涙液分泌促進作用により他の点眼剤が希釈される可能性が考えられます。そのため、水性点眼液(ヒアルロン酸ナトリウム点眼液を除く)と併用する場合には、ジクアス類を後に点眼するのが望ましいと考えます。

ヒアルロン酸ナトリウム点眼液との併用

ヒアルロン酸は眼表面ムチンとの相互作用により粘度が上昇し、この粘膜付着性によって眼表面に長時間滞留し、涙液安定化作用を示すと考えられています4)。このことから、ドライアイ診療ガイドライン 第3章 患者さんからの質問(4)5)では、「ジクアホソルナトリウムとヒアルロン酸を併用する際には、ジクアホソルナトリウムを先に点眼し、5分以上経ってからヒアルロン酸を点眼したほうがよいと思われます。」としています。
ただし、同ガイドライン同項では、「ジクアホソルナトリウムによる刺激がある場合には、ヒアルロン酸の点眼後にジクアホソルナトリウムを点眼してください。」とも記載されています。

参考資料
  • 1)Yokoi N. et al.:Am. J. Ophthalmol. 157, 85(2014)【63781】
  • 2)Murakami T. et al.:Ophthalmic Res. 34, 371(2002)【00840】
  • 3)社内資料:正常ウサギに対する3%DE-089C点眼液及びジクアス点眼液3%の涙液分泌促進作用の比較【66637】
  • 4)川原めぐみ他:あたらしい眼科 21, 1561(2004)【57822】
  • 5)ドライアイ研究会診療ガイドライン作成委員会:日本眼科学会雑誌123, 489(2019)【66236】
【関連するQ&A】

[2023/08 更新]

ジクアスLX 1日3回点眼する場合、どのような間隔で点眼すればよいですか?

A

ジクアスLX点眼液は承認時までの臨床試験において、4~6時間間隔で1日3回点眼することにより、有効性および安全性を検討しています1)。ライフスタイルにあわせて4~6時間ごとに点眼してください。

点眼例

参考資料

[2023/08 作成]

ジクアスLX 1日3回点眼である理由について教えてください。ジクアス点眼液より点眼回数が半減した理由を教えてください。

A

非臨床試験(ラットドライアイモデル)において、角膜フルオレセイン染色スコアを指標にジクアスLX点眼液を1日2、3、4回、4週間反復点眼したときの角膜上皮障害改善作用を比較検討した結果、1日3回点眼以上で本剤の基剤(1日3回)群に比し有意な改善がみられました1)。このことから、承認時までの臨床試験(第Ⅲ相試験)は1日3回点眼で実施し、有効性・安全性が確認されました2)ので、ジクアスLX点眼液の用法は1日3回で承認されました。

ジクアス点眼液と有効成分の濃度は同じなのに点眼回数が半減した理由を教えてください。

ジクアスLX点眼液は添加剤としてポビドン(PVP:ポリビニルピロリドン)を配合しています。PVPとムチンと水分の静電相互作用により3)4)、これらが複合体を形成し、涙液の眼表面における滞留性が増すと考えられます。
正常ウサギにジクアスLX点眼液3%およびジクアス点眼液3%を点眼し、シルメル試験紙で1分間涙液量を測定した結果、ジクアスLX点眼液3%群はジクアス点眼液3%群に比し、点眼後45、60、75、90分において涙液量の有意な増加が認められました5)

参考資料

[2023/08 作成]

ジクアスLX 1日3回未満の点眼でも効果はありますか?

A

ジクアスLX点眼液の臨床試験は非臨床試験の結果等に基づき1日3回点眼で行ったため、1日3回未満の点眼で十分な効果が得られるかは検討しておらず不明です。用法・用量どおり1日3回点眼してください。

【参考】
非臨床試験(ドライアイモデルラット)において、ジクアスLX点眼液3%(1日2、3、4回)および本剤の基剤(1日3回)を両眼に4週間反復点眼した結果、点眼後4週のフルオレセイン染色による角膜上皮障害スコアは1日3回以上の点眼で基剤点眼群と比較して有意な改善が認められたこと1)から、十分な効果を得るためには1日3回点眼が必要と考えられます。
参考資料

[2023/08 作成]

ジクアスLX 1日3回を超えて点眼した場合の安全性や有効性について教えてください。

A

ジクアスLX点眼液の臨床試験は非臨床試験の結果等に基づき1日3回点眼で行ったため、1日3回を超えて点眼した場合の安全性や有効性は検討しておらず不明です。用法・用量どおり1日3回点眼してください。

【参考】
非臨床試験
  • ウサギにおいて、ジクアスLX点眼液3%を1日6回、4週間および26週間反復点眼した結果、流涙、結膜分泌物が認められ、無毒性量は3%と判断されました。流涙、結膜分泌物は、同様に試験が行われたジクアス点眼液3%群においても認められました1)
  • ドライアイモデルラットにおいて、ジクアスLX点眼液3%(1日2、3、4回)および本剤の基剤(1日3回)を両眼に4週間反復点眼した結果、点眼後4週のフルオレセイン染色による角膜上皮障害スコアは1日3回以上の点眼で基剤点眼群と比較して有意な改善が認められました2)
参考資料

[2023/08 作成]

ジクアス 1日6回点眼する場合、どのような間隔で点眼すればよいですか?

A

ジクアス点眼液はライフスタイルにあわせて2~3時間ごとに点眼してください。

ライフスタイル

[2019/03 更新]

ジクアス 1日6回点眼である理由について教えてください。

A

非臨床試験(ラットドライアイモデル)において、フルオレセインの角膜透過性を指標に1%ジクアホソルナトリウム溶液を1日2、4、6、8回 2週間反復点眼したときの角膜上皮障害改善作用を比較検討した結果、1日4回以上の点眼で生理食塩液群に比し有意な改善が認められ、1日6回以上で最大となりました1)。このことから、承認時までの臨床試験(第Ⅱ相試験・第Ⅲ相試験)は1日6回点眼で実施し、有効性・安全性が確認されました2)ので、ジクアス点眼液の用法は1日6回で承認されました。

参考資料

[2023/08 更新]

ジクアス 1日3~4回の点眼でも効果はありますか?

A

ジクアス点眼液の臨床試験は非臨床試験の結果等に基づき1日6回点眼で行ったため、1日6回未満の点眼で十分な効果が得られるかは検討しておらず不明です。用法・用量どおり1日6回点眼してください。

【参考】
非臨床試験(ラットドライアイモデルラット)において、フルオレセインの角膜透過性を指標に1%ジクアホソルナトリウム溶液を1日2、4、6、8回 2週間反復点眼したときの角膜上皮障害改善作用を検討した結果、1日4回以上の点眼で生理食塩液群に比し有意な改善が認められましたが、6回以上の点眼で最大の改善が得られたこと1)から、十分な効果を得るためには1日6回点眼が必要と考えられます。
参考資料

[2023/08 更新]

ジクアス 1日6回を超えて点眼した場合の有効性や安全性について教えてください。

A

ジクアス点眼液の臨床試験は非臨床試験の結果等に基づき1日6回点眼で行ったため、1日6回を超えて点眼した場合の有効性や安全性は検討しておらず不明です。用法・用量どおり1日6回点眼してください。

【参考】
非臨床試験(ウサギ)において、1日7回、9ヵ月間反復点眼した結果、3%以上で器質的変化を伴わない軽度の眼刺激症状がみられたが、回復性であった1)
参考資料

[2019/03 更新]

特殊背景患者

妊婦へ投与できますか?

A

ジクアス点眼液・ジクアスLX点眼液の妊婦への投与については、患者さんごとにドライアイの病状や薬物動態、生殖発生毒性等の情報(後述)を鑑み、ご判断ください。
なお、投与される場合には、点眼液の全身への移行が最小限になるよう、点眼後の涙のう部圧迫および閉瞼をご指導ください。

ジクアホソルナトリウムは点眼後すみやかにUTP、UDP、UMP、ウリジンおよびウラシル等の内因性成分に代謝されます。また、ジクアホソルナトリウムを点眼投与した際の未変化体(ジクアホソルナトリウム)の血漿中濃度は極めて低く、代謝物についても内因性成分に由来する生理的濃度に影響を与えませんでした。さらに、動物(ラット、ウサギ)を用いた生殖発生毒性試験において、胎児毒性、催奇形性等を示唆する所見は認められませんでした【参考】。

【参考】
血中濃度1)
健康成人男性の両眼に0.3%、1%、3%および5%ジクアホソルナトリウム点眼液(1日6回点眼製剤)を単回点眼(8例に漸増法)、並びに3%および5%ジクアホソルナトリウム点眼液(1日6回点眼製剤)を1日頻回(1日6回)点眼(8例に漸増法)、および1日6回、7日間反復点眼(8例)したとき、未変化体であるジクアホソルナトリウムの血漿中濃度は、全ての被験者における全測定時点で定量下限界(2ng/mL)未満であった。
また代謝物であるUTP、UDP、UMPおよびウリジンについても内因性成分に由来する生理的濃度に影響を与えないものと推察された。
注)本剤の承認されている濃度は3%である。
生殖発生毒性試験2)
試験項目 動物種 ① 投与期間
② 投与量(mg/kg/日)
生殖発生に関する主な所見 無毒性量
[試験項目]受胎能および着床までの初期胚発生 [動物種]ラット [① 投与期間、② 投与量(mg/kg/日)]
    • ①(雄)交配前29日~
      交配期間を含む剖検前日まで
    • (雌)交配前15日~
      交配期間を含む妊娠7日まで
  • ②10, 30, 100(静脈内)
[生殖発生に関する主な所見]
  • 100mg/kg/日
    • (雄)精巣上体の絶対重量の軽度低下、精子運動性の低下傾向、精巣上体内の精子数の軽度減少、正常精子数の減少
      交尾率、受胎能には影響なし
    • (雌)妊娠第14日の帝王切開の結果、親の生殖パラメータに影響なし
[無毒性量]
  • 一般毒性:
    • 30mg/kg/日
  • 生殖能:
    • (雄)30mg/kg/日
    • (雌)100mg/kg/日
  • 胚児:
    • 100mg/kg/日
[試験項目]胚・胎児発生 [動物種]ラット [① 投与期間、② 投与量(mg/kg/日)]
  • ①妊娠6日~17日
  • ②30, 100, 300(静脈内)
[生殖発生に関する主な所見]
  • 全投与群
    • 妊娠第20日の帝王切開の結果、親の生殖パラメータに影響なし
    • 胎児の外表、内臓、骨格検査において胚・胎児毒性・催奇形性を示唆する異常所見なし
[無毒性量]
  • 一般毒性:
    • 30mg/kg/日
  • 生殖能:
    • 300mg/kg/日
  • 胎児:
    • 300mg/kg/日
[動物種]ウサギ [① 投与期間、② 投与量(mg/kg/日)]
  • ①妊娠6日~19日
  • ②3, 10, 40(30)
    (静脈内)
[生殖発生に関する主な所見]
  • 全投与群
    • 妊娠第29日の帝王切開の結果、親の生殖パラメータに影響なし
    • 胎児の外表、内臓、骨格検査において胚・胎児毒性・催奇形性を示唆する異常所見なし
[無毒性量]
  • 一般毒性:
    • 10mg/kg/日
  • 生殖能:
    • 30mg/kg/日
  • 胎児:
    • 30mg/kg/日
[試験項目]出生前および出生後の発生並びに母体の機能 [動物種]ラット [① 投与期間、② 投与量(mg/kg/日)]
    • ①妊娠6日~
    • 分娩後20日
  • ②10, 30, 100(静脈内)
[生殖発生に関する主な所見]
  • 全投与群
    • 分娩時の異常なし
    • F1出生児の離乳時生存率、身体的発達、運動活動性、学習・記憶、神経筋機能、生殖能に影響なし
[無毒性量]
  • 一般毒性:
    • 30mg/kg/日
  • 生殖能:
    • 100mg/kg/日
  • 出生児:
    • 100mg/kg/日

※ 40mg/kg/日投与群のうち2例を安楽殺し、残り9例は妊娠10~13日より投与量を30mg/kg/日に変更

ジクアス点眼液の市販後の調査報告4)

2005~2020年の期間の疫学レセプトデータベース(JMDC Claims Database)を用いて、妊娠前6ヵ月から妊娠の最初の3ヵ月の間にドライアイ(DE)と診断された妊婦(4,808例)を対象に妊娠初期[妊娠の最初の3ヵ月]にDE治療点眼剤を投与した群(ヒアルロン酸点眼液0.1%単独、ヒアルロン酸点眼液0.3%単独、ジクアホソル点眼液単独)と非投与群の有害な新生児転帰(先天性異常、早産、低出生体重、およびこれら3事象の複合転帰)をレトロスペクティブに調査した。
ジクアホソル点眼液単独群(196例)はDE治療点眼剤非投与群と比較して先天性異常、早産、低出生体重、複合転帰のリスク差およびリスク比に有意な増加は認められなかった。
※2005年より複数の健康保険組合より寄せられたレセプト(入院、外来、調剤)および健診データを蓄積している疫学レセプトデータベース

ジクアホソルナトリウムの代謝部位および代謝経路

ジクアホソル(ナトリウム)は2つのウリジンが4つのリン酸基を介して結合した構造をしています。
点眼されたジクアホソルナトリウムは、眼表面において、UTPおよびUMPに加水分解され、その後、ピリミジンヌクレオチドの代謝経路に従い、β-ウレイドプロピオン酸を経て、β-アラニンとして尿中、二酸化炭素として呼気中に排泄されると考えられます3)

ジクアホソル(ナトリウム)の推定代謝経路
ジクアホソル(ナトリウム)の推定代謝経路
参考資料

[2023/08 更新]

授乳婦へ投与できますか?

A

ジクアス点眼液・ジクアスLX点眼液(ジクアス類)の授乳中の女性への投与については、患者さんごとにドライアイの病状や薬物動態等の情報(後述)を鑑み、ご判断ください。
なお、ジクアス類の投与で、乳児への影響が懸念される場合には授乳を中止し、人工母乳に切り替えてください。授乳を継続する場合には、点眼液の全身への移行が最小限になるよう、点眼後の涙のう部圧迫および閉瞼をご指導ください。

ジクアホソルナトリウムは点眼後すみやかにUTP、UDP、UMP、ウリジンおよびウラシル等の内因性成分に代謝されます。また、ジクアホソルナトリウムを点眼投与した際の未変化体(ジクアホソルナトリウム)の血漿中濃度は極めて低く、代謝物についても内因性成分に由来する生理的濃度に影響を与えませんでした【参考】。
ジクアス類の授乳中の女性に投与した場合の安全性は十分検討されていません。

【参考】
血中濃度1)
健康成人男性の両眼に0.3%、1%、3%および5%ジクアホソルナトリウム点眼液(1日6回点眼製剤)を単回点眼(8例に漸増法)、並びに3%および5%ジクアホソルナトリウム点眼液(1日6回点眼製剤)を1日頻回(1日6回)点眼(8例に漸増法)、および1日6回、7日間反復点眼(8例)したとき、未変化体であるジクアホソルナトリウムの血漿中濃度は、全ての被験者における全測定時点で定量下限界(2ng/mL)未満であった。
また代謝物であるUTP、UDP、UMPおよびウリジンについても内因性成分に由来する生理的濃度に影響を与えないものと推察された。
注)本剤の承認されている濃度は3%である。
生殖発生毒性試験2)
試験項目 動物種 ① 投与期間
② 投与量(mg/kg/日)
生殖発生に関する主な所見 無毒性量
[試験項目]出生前および出生後の発生並びに母体の機能 [動物種]ラット [① 投与期間、② 投与量(mg/kg/日)]
    • ①妊娠6日~
    • 分娩後20日
  • ②10, 30, 100(静脈内)
[生殖発生に関する主な所見]
  • 全投与群
    • 分娩時の異常なし
    • F1出生児の離乳時生存率、身体的発達、運動活動性、学習・記憶、神経筋機能、生殖能に影響なし
[無毒性量]
  • 一般毒性:
    • 30mg/kg/日
  • 生殖能:
    • 100mg/kg/日
  • 出生児:
    • 100mg/kg/日
ジクアホソルナトリウムの代謝部位および代謝経路

ジクアホソル(ナトリウム)は2つのウリジンが4つのリン酸基を介して結合した構造をしています。
点眼されたジクアホソルナトリウムは、眼表面において、UTPおよびUMPに加水分解され、その後、ピリミジンヌクレオチドの代謝経路に従い、β-ウレイドプロピオン酸を経て、β-アラニンとして尿中、二酸化炭素として呼気中に排泄されると考えられます3)

ジクアホソル(ナトリウム)の推定代謝経路
ジクアホソル(ナトリウム)の推定代謝経路
参考資料

[2023/08 更新]

小児等(新生児、乳児、幼児、小児)へ投与できますか?

A

ジクアス点眼液・ジクアスLX点眼液は、小児等においても成人と同様に使用できます。ただし、電子添文の通り、小児等を対象とした臨床試験は実施していません。これらの患者さんへの投与が必要と判断される場合は副作用の発現等に十分注意して投与してください。

※年齢区分(おおよその目安)
小児:7歳以上、15歳未満の児、幼児:1歳以上、7歳未満の児、乳児:生後4週以上、1歳未満の児、新生児:出生後4週未満の児、低出生体重児:出生時の体重が2500g未満の児

【参考】
使用成績調査1)
ジクアス点眼液3%の使用成績調査(調査期間:2011年1月~2013年6月)において、15歳未満の小児への使用例は4例で、いずれも副作用の発現は認められなかった。
参考資料
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[2023/08 更新]

安全性

点眼時に刺激を感じることがありますか?また、その刺激感は、継続して使えば軽減するのですか?

A

個人差がありますが、刺激を感じる場合があります。ジクアス点眼液、ジクアスLX点眼液の承認時までの臨床試験等における眼刺激、眼痛の発現状況は以下の通りでした。

ジクアス点眼液1)
総症例数 眼刺激
発現症例数(%)
眼痛
発現症例数(%)
承認時までの臨床試験 [承認時までの臨床試験]
655
[承認時までの臨床試験]
44(6.72)
[承認時までの臨床試験]
18(2.75)
使用成績調査 [使用成績調査]
3,196
[使用成績調査]
30(0.94)
[使用成績調査]
22(0.69)
特定使用成績調査 [特定使用成績調査]
580
[特定使用成績調査]
14(2.41)
[特定使用成績調査]
6(1.03)
ジクアスLX点眼液2)
総症例数 眼刺激
発現症例数(%)
眼痛
発現症例数(%)
承認時までの臨床試験
承認時までの臨床試験 国内第Ⅲ相試験 [国内第Ⅲ相試験]
169
[国内第Ⅲ相試験]
6(3.6)
[国内第Ⅲ相試験]
0(0)
国内第Ⅲb相試験 [国内第Ⅲb相試験]
59
[国内第Ⅲb相試験]
2(3.4)
[国内第Ⅲb相試験]
0(0)

ジクアス点眼液の承認時までの臨床試験3) 4)や使用成績調査5)の結果から、眼刺激と角結膜上皮障害、涙液異常との関連性が示唆されました【参考】。
またジクアス点眼液の継続投与により「眼刺激」の経過を確認した報告があります。ジクアス点眼液の承認時までの臨床試験全症例655症例中、眼刺激・眼痛が認められた62症例のうち、点眼を継続した58例の約8割が1ヵ月以内に消失していました4)
患者さんには自己判断で点眼回数を減らしたり、治療を中断したりせず、刺激が強く点眼できないなど症状が気になる場合には、医師または薬剤師に相談するようご指導ください。投与を中止するかどうかは患者さんの病態に応じてご判断ください。

【参考】
ジクアス点眼液 承認時までの臨床試験3)4)
  • 安全性解析対象症例655例のうち、有害事象として眼刺激がみられた48症例(発現症例率:7.3%)であった。0週時の角膜フルオレセイン染色スコア別に発現状況を検討した結果は下表の通り(スコアの低い順に、7.3%、5.9%、15.4%)で、高度の角膜上皮障害との関連性が示唆された。
要因 区分 症例数 眼刺激
発現症例数(%)
角膜フルオレセイン染色スコア
(0週時、9点満点)
[角膜フルオレセイン染色スコア(0週時、9点満点)]
1~3点
4~6点
7~9点
[角膜フルオレセイン染色スコア(0週時、9点満点)]
396
220
39
[角膜フルオレセイン染色スコア(0週時、9点満点)]
29(7.3)
13(5.9)
6(15.4)
  • 安全性解析対象症例655例のうち、副作用として眼刺激・眼痛がみられた62症例において、症状発現後も点眼を継続した58例(点眼中止の4例を除く)の79%は28日以内に症状が消失した。
ジクアス点眼液 使用成績調査5)
安全性解析対象症例3,196例のうち、副作用として眼刺激・眼痛がみられたのは51症例(発現症例率:1.60%)であった。要因別(シルマー試験、BUT、角結膜フルオレセイン染色スコア)に発現症例率を検討した結果は下表の通りで、「シルマー試験値」および「BUT」(涙液異常の有無・程度)、「角結膜フルオレセイン染色スコア」(角結膜上皮障害の有無・程度)と眼刺激・眼痛発現との関連性が示唆された。
要因 区分 症例数 眼刺激・眼痛
発現症例数(%)
シルマー試験
(直近の検査値)
[シルマー試験(直近の検査値)]
5mm以下
~10mm以下
10mm超
不明
[シルマー試験(直近の検査値)]
557
346
219
2,074
[シルマー試験(直近の検査値)]
10(1.80)
3(0.87)
1(0.46)
37(1.78)
BUT
(投与開始時)
[BUT(投与開始時)]
5秒以下
5秒超
不明
[BUT(投与開始時)]
2,532
363
301
[BUT(投与開始時)]
45(1.78)
1(0.28)
5(1.66)
角結膜フルオレセイン染色スコア
(投与開始時、15点満点)
[角結膜フルオレセイン染色スコア(投与開始時、15点満点)]
0点
1~3点
4~8点
9~15点
不明
[角結膜フルオレセイン染色スコア(投与開始時、15点満点)]
529
1,199
1,114
195
159
[角結膜フルオレセイン染色スコア(投与開始時、15点満点)]
8(1.51)
9(0.75)
23(2.06)
8(4.10)
3(1.89)
参考資料

[2023/08 更新]

服薬指導

コンタクトレンズを装用したまま使用してもよいですか?

A

コンタクトレンズ(CL)の装用はドライアイ症状を呈するリスクを高める可能性があり1)、病状悪化の防止の点から、治療期間中はCLの装用を中止することが原則です。ただし、CLを装用したまま点眼治療を行っても問題ないと考えられる患者さんに対しては、ソフトコンタクトレンズ(SCL)装用中の点眼に関連する非臨床試験(in vitro)や臨床での使用経験(後述)の結果から、ジクアス点眼液およびジクアスLX点眼液はハードコンタクトレンズ(HCL)、ディスポーザブルタイプを含むSCLともに装用中の点眼は可能と考えます。

※カラーコンタクトレンズ装用時の点眼について
ジクアス点眼液およびジクアスLX点眼液のカラーコンタクトレンズへの影響は検討していないため、装用中の点眼は避けてください。

【参考】
臨床現場においては、ドライアイであっても個々の患者さんの眼疾患の状態等を考慮してCLの装用を検討することがあります2)。ジクアス点眼液では、実際にSCLを装用したまま点眼し、有効性と安全性を検討した報告があります3)
参考資料
  • 1)ドライアイ研究会診療ガイドライン作成委員会:日本眼科学会雑誌 123, 489(2019)【66236】
  • 2)眼科プラクティス27. 標準コンタクトレンズ診療 p.189、文光堂(2009)
  • 3)Ogami T. et al.:Advances in Therapy 38, 5534(2021)【66561】
【関連するQ&A】

[2023/08 更新]

容器先端部の周囲やキャップの内側に白い結晶物が見られた場合、使用できますか?

A

ジクアス点眼液およびジクアスLX点眼液は、点眼液の成分の性質上、使用中に容器先端部の周囲やキャップの内側などに液が付着して乾燥した場合、白い結晶物が見られることがあります。しかし、容器内の点眼液の品質には影響はありません。
使用前にこのような結晶物が見られた際には、清潔なガーゼ等で軽くふき取ってご使用ください。

患者さん指導用資材も掲載していますので、ご利用ください。

[2023/08 作成]

その他、点眼剤の全般的な服薬指導についてはこちらをご覧ください。

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