製品・安全性 よくあるご質問
- ここに掲載のQ&Aは、医療従事者向けの内容です。
- この情報は、製品の適正使用に関する参考情報であり、あらゆるケースに適応されるものではありません。
従いまして、 Q&Aの利用によって生じた結果については、責任を負いかねますのでご了承ください。なお、製品のご使用に当たっては、最新の電子添文/添付文書をご確認ください。 - 製品に関してご不明な点がございましたら、弊社お問い合わせ窓口又は弊社担当MRにお問い合わせください。
ピレノキシン
用法・用量
他剤と併用する場合の点眼順序はどうすればよいですか?
ピレノキシン懸濁性点眼液と他剤を併用する際の点眼順序については、臨床的な検討を行っていないため、点眼順序の違いにより効果に差があるかは明確ではありません。
一般に、点眼液は投与後速やかに眼表面から消失するので、5分程度の間隔をあければ相互に与える影響はかなり少なくなると考えられています。そのため、ピレノキシン懸濁性点眼液と水性点眼液を併用する場合、5分以上あければどちらを先に点眼しても問題ないと考えられます。他の懸濁性点眼液やゲル化製剤と併用する場合は、ピレノキシン懸濁性点眼液を先に点眼してください。
ピレノキシン懸濁性点眼液の懸濁粒子が点眼後速やかに溶解する理由
ピレノキシン懸濁性点眼液の有効成分であるピレノキシンは中性~アルカリ性水溶液に溶けやすく、酸性水溶液には溶けにくい性質があります。
ピレノキシン懸濁性点眼液のpHは3.4~4.0で、点眼液中ではピレノキシンは懸濁粒子として存在しています。しかし、点眼後は、涙液と混ざり合うことでpHが中性域に近づき、懸濁粒子が速やかに溶解するよう製剤設計されています1)。
他の懸濁性点眼液と点眼順序の考え方が異なる理由
ピレノキシン懸濁性点眼液は上述のように点眼後、速やかに懸濁粒子が溶解する製剤設計であること1)から、水性点眼液と同様に5分以上間隔をあければどちらを先に点眼しても問題ないと考えています。
- 参考資料
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- 1)河嶋洋一他:Drug Delivery System 14,480(1999)【52283】
- 【関連するQ&A】
[2021/09 更新]
製剤
取扱い上の注意に、『上向きに保管すること』と記載がある理由を教えてください。上向き保管しない場合、どのようなことが懸念されますか?
一般に水性懸濁性点眼液は、静置すると懸濁粒子が容器の底に沈降して層の状態になります。この沈降した懸濁粒子の層が液中に存在する場合、懸濁粒子は容器を振り混ぜると容易に再分散します。この状態を維持するために医療機関ではピレノキシン懸濁性点眼液は上向きに保管してください。
上向き保管しない場合、どのようなことが懸念されますか?
懸濁粒子が点眼容器の底面や側面に吸着するおそれがあります。それは、次のような2段階のステップで発生すると考えられます。
1. | 製品を同じ状態で長時間保管すると懸濁粒子は時間とともに沈んで堆積層を形成します。ただし、この堆積層は液中に存在する限り振り混ぜると容易に再分散します。 |
2. | 堆積層が形成された後、製品の保管の向きを(正立から倒立などへ)変えて長期間保管する、すなわち堆積層が空気にさらされた状態で長期間維持されると堆積層は乾燥状態となり、懸濁粒子がくっついたり、容器に固着したりします。その結果、懸濁粒子が点眼容器の底面や側面に吸着し振り混ぜても容易に再分散しなくなることがあります。 |
[2021/09 更新]
服薬指導
コンタクトレンズを装用したまま使用してもよいですか?
コンタクトレンズ(CL)装用中の点眼可否は一概に決められるものではありません。眼の状態を十分に観察し、アドヒアランス等も考慮して、患者さんごとに点眼可否をご判断ください。
ピレノキシン懸濁性点眼液は、水性点眼液同様、原則的にはハード・ソフトを問わず、いずれのCLもはずして点眼し、少なくとも5~10分間の間隔をあけて再装用することが望まれます。ただし、一般的には眼表面に疾患がなく、CLを装用できる状態であれば、ハードCL(酸素透過性CLを含む)装用者が使用する場合は、そのまま点眼可能と言われています。
- 【注意】
- 点眼可否を判断する基準が定められていない現状では、CLの種類だけで決めることは難しく、CL販売会社などによっても見解が異なる場合があります。
- 【関連するQ&A】 水性点眼液についてはこちらをご覧ください。
(水性)懸濁性点眼液にもかかわらず、ピレノキシン懸濁性点眼液が水性点眼液と同じ理由
ピレノキシン懸濁性点眼液の懸濁粒子は、点眼直後、涙液により速やかに溶解します。そのため、水性点眼液と同じように使用できると考えています。
[2022/05 更新]
その他、点眼剤の全般的な服薬指導についてはこちらをご覧ください。
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