白内障手術件数の動向

白内障手術が全国でどのくらい実施されているかご存知でしょうか？
厚労省による統計調査一覧は約300項目ありますが、保険診療における眼疾患の通院状況や手術件数等を調べるには下表のような調査が代表的なものになります。
今回、NDBオープンデータ及び社会医療診療行為別統計から白内障手術の概況について集計しました。
新型コロナ感染拡大の影響^※と思われる内容も見受けられましたので併せてご紹介させていただきます。

※2020.1.17新型コロナウイルスに関連した肺炎の患者の発生について（厚労省事務連絡）を契機とする

白内障手術は年間約152万件^1）

白内障手術件数は年々増加傾向でしたが、2020年度は新型コロナ感染拡大の影響で2019年度から13万6千件（-8.2％）減少していました。

白内障手術年間件数　地域のようす^1）

2020年度は、ほとんどの県が前年度から減少していましたが、外来が増加している地域もありました。

【単位：回】2020年4月～2021年3月（　）カッコ内は前年度比

1ヶ月あたりの白内障手術件数^2）

コロナ禍前2019年と比較すると、2021年は復調しているものの完全には戻っておらず、診療所に比べて病院の減少割合が高いことがわかりました。

＊各年6月審査分（5月診療分）のデータ

2020年度　世代別白内障手術数^1）

年齢構成比では70代の割合が約半数を占めています。
男性より女性の方が多い数値については、日本の人口割合に応じたものと推察されます。

集計期間：2020年4月～2021年3月
※集計結果が10未満の場合は省略されているため年齢別の合計と、総計が一致しない場合があります

世代別白内障手術数　年度比較^1）

手術数の推移を世代別みた場合、コロナ禍において高齢者の実施回数が減少しており、女性の80代以上がもっとも大きい減少幅でした。

集計期間：各年4月～3月
※集計結果が10未満の場合は省略されているため、年齢別の合計と総計が一致しない場合があります

参考情報

（参考）NDBオープンデータ^1）

白内障手術の件数は次の診療行為を集計しています。

出所

• 1）第1回～第7回　NDBオープンデータ｜厚生労働省ホームページ
• 2）令和元年～令和3年　社会医療診療行為別統計｜厚生労働省ホームページ