領域 白内障
シェルガンコーナー
Doctor's Comment
筑波大学 医学医療系眼科 教授
大鹿哲郎先生
2016年7月に、分散型の眼科手術補助剤である「シェルガン®︎0.5眼粘弾剤」が発売になりました。シェルガンは室温保存ができ、セッティングの操作が容易といった点など、とても使いやすい分散型製剤です。発売以来、白内障手術時に角膜内皮細胞を保護する目的で広く使用されるようになっています。
私は白内障手術の全例でソフトシェルテクニックを行っています。角膜など内眼組織の保護が主な目的ですが、それ以外にも術中、常に分散型と凝集型の2剤がオペ台にあれば、合併症など手術の場面に応じて素早い対応を行うことが可能です。
先生方のなかには、まだソフトシェルテクニックを実施されたことのない方もおられるかと思います。メリットのある方法です。ぜひ、お試しいただければと思います。
シェルガンの特性 6つのポイント
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精製ヒアルロン酸ナトリウム及びコンドロイチン硫酸エステルナトリウムを含有した分散型製剤※1で、凝集型製剤※2と併用したソフトシェル法※3による白内障手術が可能です。
- ※1 分子同士が固まらずバラバラになる性質をもつ。組織に粘り付く性質上、角膜内皮面を覆い、白内障手術時の角膜内皮保護作用が強い1)。
- ※2 分子同士が互いに集まろうとする性質をもつ。分子量が高くなるほど弾性が向上し前房の形成能力は上昇する。前房から一塊になって流失しやすい1)。
- ※3 分散型と凝集型の2種類の眼粘弾剤を用いて、手術中の角膜内皮細胞への影響を少なくする白内障手術手技。
1) 石井清: あたらしい眼科26(8):1039‐1045 ,2009
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角膜内皮細胞の保護作用の評価において、標準製剤との生物学的同等性が確認されました。(in vitro、ウサギ)
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室温での保存が可能です。
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容器はセッティングが容易なシリンジタイプです。
セッティングの操作が簡便で、手術中の緊急時もすばやく対応できます。
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専用眼科針を添付しています。
針容器の封はヒートシールを採用しており、ワンタッチで開封できます。
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本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していません。
同一成分同一規格の眼粘弾剤の副作用として、眼圧上昇※4、角膜浮腫、角膜混濁等が報告されています。電子添文の副作用を参照ください。
- ※4 眼圧上昇があらわれた場合には、眼圧降下剤を投与する等、適切な処置をとること。
動画でよくわかるシェルガン
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シェルガンのセッティング方法
00:03:13
構造上の工夫
製品情報
手術動画コーナー
鈴木久晴先生(善行すずき眼科/日本医科大学)
00:07:59
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