ステークホルダーとの関わり

Santenは、ステークホルダーとの対話により多様な意見を収集し、サステナビリティ推進活動に反映することが大切だと考え、実践しています。

ステークホルダーとのコミュニケーション

ステークホルダーコミュニケーションの内容
患者さん・医療関係者
  • 「お客様相談室」での相談対応 詳細はこちら
  • 医療関係者との対話
  • MR(※)による医薬品情報の収集と提供
  • 講演会などによる情報提供
株主・投資家
取引先
  • 原薬の調達先や製造委託先に対する、法令遵守体制、環境保全、労働・安全衛生などの取り組み状況の確認 詳細はこちら
視覚障がい者
従業員
地域・社会
  • MR:Medical Representativeの略。医薬情報担当者

ステークホルダーへの付加価値配分

当社は、ステークホルダーとの対話を重視するとともに、事業を通じて得られた付加価値をステークホルダーへ適切に配分することが大切だと考えています。2022年度のステークホルダーごとの付加価値配分は下記の通りです。

ステークホルダー金額(百万円)金額の算出方法
株主12,611配当金
従業員57,063従業員給付費用
(給与、賞与、退職後給付費用など)
債権者(金融機関)476支払利息
取引先152,144売上原価、販売費及び一般管理費(従業員給付費用を控除)
行政機関(国、自治体)9,184法人所得税費用
地域社会878寄付
環境371環境保全コストの費用額

上記「環境」は単体、それ以外はグループ全体の金額です。

情報開示の充実

当社は、ステークホルダー・エンゲージメントの実践のため、情報開示の充実に努めています。

業績や財務に関する情報の開示

中期経営計画や決算説明会等での資料、統合報告書、有価証券報告書、決算短信、製品開発状況など、業績や財務に関する情報は、当社ウェブサイトのIR資料室のページに開示しています。

サステナビリティ推進活動に関する情報の開示

基本理念に基づくサステナビリティ推進活動について詳細な情報を掲載しています。当社は社会的意義(Happiness with Vision)のある製品・サービスの開発・安定的供給、価値創造を促進する組織風土の醸成、ガバナンス強化・公正公平な社会実現への貢献、地球環境保全の4つを大分類とし、13の経営の重要課題(マテリアリティ)を特定しています。そのうち「社会的意義のある製品の市場浸透」と「人材の育成・登用」を最重要マテリアリティと特定し、取り組みを進めています。環境や社会、ガバナンスに関するデータも開示しています。報告対象期間は2022年度ですが、一部対象期間以外の内容も掲載しています。

お客さまからのご相談への対応

当社は「お客様相談室」を設置しており、2022年度は、10,158件のご相談をいただきました。お問い合せの内容は、病気のご相談に関するもの(22.5%)、製剤の安全性・使用上の注意に関するもの(21.4%)、医療用医薬品ならびに一般用医薬品の製剤の品質・容器に関するもの(20.8%)などです。その他にも、製品・サービスの改善に関するご提案もいただいています。
安全性や品質に関するご質問などに対しては、安全性管理や品質保証を担当する部門と連携し、迅速かつ的確な情報収集に努め、お客さまに適正に使用していただくための情報提供につなげています。

顧客ニーズに基づいた製品・サービスの改善

当社では、MRや「お客様相談室」などにお寄せいただいたお客さまからの貴重なご意見は、社内の関係部署に共有し、内容を十分に検討したうえで、その結果を適正使用の推進につなげるため、MRなどの関係者に周知し医薬情報提供活動に反映するとともに、製品やサービスの改善にも活かしています。

使いやすい容器の追求

Santenグループは、容器は点眼剤にとって単なる入れ物ではなく、治療を支える重要なものだと考え、患者さんや医療関係者の声に耳を傾け、患者さんにとってベストな容器を追求し続けています。

改善事例

点眼操作性向上アタッチメント「Just in <ジャスト イン>」の発売

手が震えるなどの症状により点眼位置が定まりにくい方や、点眼する時に点眼容器の先が目に接触してしまう方などを対象に、点眼の操作性を向上させる当社ディンプルボトル専用の補助具「Just in <ジャスト イン>」を販売しています。

点眼型洗眼薬「ウェルウォッシュアイ」の発売

目の中にほこりや花粉などの異物が入ったときに、すぐにその場で目だけを洗うことができる点眼型洗眼薬「ウェルウォッシュアイ」を販売しています。

「ウェルウォッシュアイ」
アルミ袋開封後の保管方法・期間明記

1回使い捨てのディスポーザブル製剤は、品質保持の観点からアルミ袋に包装しています。一部の製品について、包装開封後の保管方法や期間をアルミ袋に明記し、わかりやすくしました。

株主・投資家とのコミュニケーション

コミュニケーションの機会

 

証券アナリストならびに機関投資家の皆様に向けて、決算説明会/決算カンファレンスコールを四半期ごとに実施しています。また、証券会社主催の国内カンファレンス、スモールミーティングにも積極的に参加しています。加えて、海外での投資家向けカンファレンスへの参加や株主・投資家への訪問なども行い、対話を充実させています。

決算説明会の様子

株主総会

株主総会はできるだけ多くの株主の方が参加いただけるよう、集中日を避けて開催しています。また、株主総会に参加することができない方のために、郵送に加えインターネットでも議決権を行使できるようにしています。なお、株主・投資家の皆さまが総会議案について十分な検討期間を確保できるよう、招集通知は法令の定めより1週間早く発送するとともに、発送前に当社ウェブサイトに開示しています。また2021年度より、株主総会の様子をホームページで開示しています。

従業員組合との対話

Santenは、従業員組合と対話を重視しています。
日本では「参天グループ従業員組合」が会社と団体交渉を行っています。組合には、正社員のうち役職者や管理部門の一部を除く全員が加入しており、2023年3月末での組合員数は1,263人で、従業員に占める割合は69.9%です。「参天グループ従業員組合」と締結している労働協約では、円滑な企業運営および組合員の福祉と労働条件等に関する事項について相互の意思疎通を図るための協議の場として経営協議会を設け、経営方針、機構および職制の変更、予算および決算状況などは、経営協議会での説明事項であることが明記されています。
労働安全衛生については、各事業場で毎月安全衛生委員会を開催し、会社と組合双方の委員で協議しています。
また、連結子会社である参天製薬(中国)有限公司においても、労働組合が組織されています。
労使関係は良好で相互によく理解し協調しています。