道は自分で切り拓ける。それに気づけたときに、スイッチが入った。
CM出演が決まったときの心境は
近年の環境の変化によって、僕らだけじゃなくミュージシャンはみんなライブが出来なくなってしまって。オンライン・ライブへとシフトしていくときに不安もあったんです。
*2020年8月に開催したオンライン・ライブ。のべ6万人が視聴した。
サンテFXの、これまでのCMのイメージについて
まず思い浮かぶのは、あの俳優さんの「キタ―ッ!」です。僕の場合は「キタ―ッ!」じゃなくて「キタ。」ですが、それを言えるのは嬉しいですね。小中学生の頃、CMを観ていた自分に教えてあげたいです。「お前もいつか、あのCMに出られるんだぞ」って(笑)。
新CMでは、アツい「キタ―ッ!」が、静かな野心を高める「キタ。」にアップデートされた。新しい日常の中で感じた、「野心が高まった瞬間」は
表現する場として、僕らは音楽を作ることとライブをすることが大きな軸だったんですけど、その一つを完全に失って気持ち的にはすごく不安だったんです。でも、収束を待つのではなく、「今この世界でどんな表現をしていけるだろう?」と考えはじめたときに、ある種「キタ。」というか。前をむけた実感があって、そのときに野心が高まる瞬間がありましたね。
逆境の中にこそチャンスがあったと
みんな同じ環境なんだ、みんな同じスタートラインに立ったんだと。ここから先は自分で道を切り拓いていくことができるんだなと思ったときに、ワクワクする自分がいましたし、それに気づけたときに一つスイッチが入った気がします。
今回のようにCM楽曲を書き下ろすのと、ふだんの曲作りとの違いは
たくさんの人に聴いてもらう機会がある楽曲と、自分たちの音楽が好きな人たちに聴いてもらう楽曲では、やはり方向性が少し違うのかなと思います。ただ、どちらにしても「足掻く」というか、その足掻き方の違いなのかなと。僕らはいつも「いい違和感」というものを大切にしているのですが、それを今回の楽曲にもうまく混ぜ合わせることは意識していました。