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現代人の目を取り巻く環境

パソコンや携帯電話・スマートフォンが普及し、夜間も十分な照明のある現代社会。このような環境は、私たちの目にどのような影響を及ぼしているのでしょうか。

近くを見ることが多い現代人の生活

近くのものを長時間見続けると、遠くのものがぼやけたり、視界がかすんで見えることがあります。この現象は、ピント調節が十分に働かなくなると起きます。ピントを合わせるときは、毛様体筋を縮めたり緩めたりさせて水晶体の厚さを調節し、網膜に像が結べるようにしています。近くを見る時間が長くなれば、毛様体筋を収縮(緊張)させている時間が長くなります。そのため、筋肉の緊張が解けなくなり、遠くを見たときにすぐ対応できなくなってしまうのです。さらに、かすんだ視界から、ピントを合わせようとするときも毛様体筋が使われています。

また、目の周りには外眼筋といわれる筋肉があります。通常、これらの筋肉で眼球が上下左右に動いていますが、デスクワークなどによりこの眼球運動が少ない状態が続いていると、外眼筋が凝り固まってしまうことがあります。

パソコン、携帯電話・スマートフォンと目

パソコンや携帯端末を見る作業では、まばたきの回数が普段の約1/4になるという報告もあります。まばたきが減ると、涙の供給が減るだけでなく、マイボーム腺というところから油層成分の分泌が悪くなり、涙が蒸発しやすくなります(図1)。

図1

また、パソコン作業を行うとき、基本的な視線(顔の角度)はキーボードに合わせ、画面を上目づかいで見ていると、自分ではまばたきをしているつもりでも、きちんとまぶたが閉じられていないことがあります。さらに、空気に触れる目の表面積も大きくなってしまい、目が乾燥しやすくなります。キーボードと画面を交互に見ることで、外眼筋や上まぶたの筋肉(上眼瞼拳筋といいます)を使うため、目の疲れが増加します。(図2)。

図2