丸い瞳孔からカタチが変わる ひとみ七変化

丸い瞳孔からカタチが変わる ひとみ七変化

瞳孔のカタチは動物によってそれぞれ異なります。私たちヒトをはじめ多くの動物の瞳孔は丸いカタチをしていますが、縦長のスリット状をした瞳孔や横長の瞳孔を持つ動物もいます。これは、虹彩内の瞳孔括約筋と散大筋がそれぞれの動物の生活に合わせて、最も適したカタチに進化した結果なのです。

私たちにとって、最も身近にいる動物といえばイヌ。イヌの目を観察すると、私たちヒト同様、瞳孔は丸いカタチをしています。暗いところではヒトと同じように瞳孔は大きくなり、明るいところでは小さくなります。

しかし、同じイヌ科であるはずのキツネはちょっと違います。暗いところではキツネもイヌやヒトと同じく丸い瞳孔をしていますが、明るいところでは縦に細長いスリット状になるのです。素早く瞳孔を縮めることができるため、夜間の行動に適しているといわれており、このタイプはネコやヘビ、ワニなど夜行性の動物に多くみられます。

キツネやネコの瞳孔を90度傾けたような横に細長いスリット状の瞳孔を持つ動物もいます。ジャコウネズミや昼間に活動する,は虫類、カンガルー、カバなどがそうです。他にも三日月型や西洋梨のようなカタチ、全く瞳孔の大きさが変わらないものなど、瞳孔の形状はさまざまです。動物園や水族館などに足を運んだときに、生き物のひとみの中を覗いてみてください。

瞳孔のカタチと生き物
丸い瞳孔 ツチザメ、カメ、鳥、ヒトを含む多くのほ乳類
横に長い瞳孔 アマガエル、トノサマガエル、ウマ、カバ、カンガルー、クジラ
縦に長い瞳孔 ネコ、キツネ、ワニ、夜行性のヘビ
三日月の形の瞳孔 エイ、イルカ
変化しない瞳孔 ヤツメウナギ、硬骨魚の多く

引用文献
岩田誠:神経進歩,29(5),704,1985
Rochon-Duvingneaud A:Les Yeux et la Vision des Vertebres, Masson et Cie, 1943