ドクターに聞く 現代人の目の疲れ・かすみ年齢・乾きによる眼疲労とそのケア

涙のはたらき

涙は目にとってなくてはならない大切な役割を担っています。
まばたきをする度に、ベールのような涙の膜が貼り直されます。

目を守る

乾燥すると傷つく角膜は、涙のベールで常に保護されています。涙によって角膜は直接空気に触れず、ほこりの侵入や細菌感染から守られています。

目の汚れを洗い流す

異物が目に入ると、涙を出して洗い流します。
花粉やゴミが入って涙が出るのは、目を清潔に保つための反射的な反応です。

酸素を届ける

角膜には血管がありません。そのため、涙を介して空気中から必要な酸素を取り込んでいます。

ものがはっきりきれいに
見えるようにする

カメラのレンズにあたる角膜の上に、涙で均一な膜をつくります。涙によってレンズの表面のようななめらかさが得られ、景色がはっきり映し出されます。

年齢とともに減少する涙

50代以上の涙液量は20代に比べて、約4割も減少します。多くの場合は加齢が原因です。
加齢とともに皮膚が乾燥する人が多くなるように、目においても涙液量が減少して目が乾きやすくなります。

加齢による涙液量の変化

出典:平瀬ら:日本眼科学会雑誌,
98: 575-578,1994. より作図
わたしたちの目の表面は涙の層によって守られています。涙が減少すると涙の層が不安定になり、
下の図のように目の表面が傷つきやすい状態になります。

涙が減少したときの涙液層のイメージ

このように涙液量の減少は、目の疲れやかすみ目など、様々な目のトラブルを引き起こす原因にもなると考えられます。

日ごろからできる
40代からのアイケア

目の調節機能が衰えた状態で無理をして近くを見続けることは、
視覚情報の処理をする脳にまで無理をさせることになり、疲れ目の原因となります。
老眼かな?と思ったら、まず以下の方法で目に負担をかけないようにすることを心がけてみましょう。
  • 老眼の初期症状を見過ごさない
  • 目が疲れたら、目を休ませる
  • パソコン作業などをするときは、1時間につき10〜15分程度
    休憩をとる
  • 自分の目に合った老眼鏡やコンタクトレンズを使用する
  • 心身の健康を心がける
以下のような成分が配合された目薬を使用することもよいでしょう。
涙液量を安定化してかすみ目を改善する ビタミンA
ピント調節機能を改善する ネオスチグミンメチル硫酸塩
目の組織代謝を促進する タウリン、L-アスパラギン酸カリウム、天然型ビタミンE
ケアをしても、気になる症状がよくならない場合は、眼科を受診しましょう。
東京慈恵会医科大学 後藤 聡 先生
2000年3月 東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業
2000年4月 東京慈恵会医科大学青戸病院研修医
2002年4月 東京慈恵会医科大学大学院入学
  東京慈恵会医科大学大学院
臨床系臨床眼科学
2005年4月 東京慈恵会医科大学眼科学講座助手
2006年7月 東京慈恵会医科大学青戸病院
(現、葛飾医療センター)
2006年10月 学位取得
2012年4月 ライソゾーム病眼研究会
2014年1月 東邦大学医療センター大森病院客員講師
2014年4月 日本涙道・涙液学会理事
2015年7月 東京慈恵会医科大学眼科学講座講師
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