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遠視・老眼とは

遠視と老眼

遠視と老眼(老視)は、
どちらも凸レンズのメガネを使用するので、
混同されがちですが、原因が違います。
  • 遠視と老眼のちがい
  • 遠視の矯正
  • 老眼知恵袋
  • もっとよく分かる
    遠視・老眼

遠視と老眼のちがい

遠視と老眼のちがい

遠視は網膜の後方でピントが合うという屈折異常であり遠くについては調節力が足りてみえるが、近いところで調節力が不足し見えないのに対し、老眼は老化による調節機能の低下で調節できる範囲が少なくなり、遠くが見える人は近くが見えなくなり、近くが見える人は遠くが見えなくなります。

目に入ってきた光は角膜、続いて水晶体(カメラのレンズの役割を果たします)を通って屈折し、眼球の奥にある網膜(カメラのフィルムの役割を果たします)に到達します。網膜でピントがあうように水晶体の厚さを調節します。

目の屈折状態は眼軸の長さとレンズである角膜・水晶体の屈折力によって決定されます。眼軸の長さが長すぎたり、短すぎたりすると、遠くのモノが網膜にピントが合わなくなります。これが屈折異常です。

遠視(屈折異常)

(1)
目に入ってきた光は眼軸が短いため、調節を休ませたとき、網膜の後ろにピントが合ってしまいます。
(2)
遠いところや近いところを見る場合、より多くの調節を要し、網膜にピントを合わせることになります。

遠視とは、まったく調節しない時に網膜の後方でピントが合うため、遠くを見る時は少しの調節で見え、近くを見る時は強く調節をしないとはっきり見えない目のことです。遠くでも近くでも調節が必要になり疲れやすい目です。

老眼(調節異常)

老眼は40歳前後からはじまる誰もがなる目の老化で、水晶体の弾力性が弱まり、調節力が低下した結果、近いところが見えにくくなる症状を指します。「自分はまだ若いから」と無理をすると、次のような症状が現れます。

  • 肩こり
  • 目の疲れ
  • 頭痛
  • 吐き気

子どもの遠視

子どもの場合、遠視であっても調節力が強いため、症状が現れない場合が多いのですが、軽度の遠視でも年をとるにつれ、また強度の遠視になると次のような症状が現れます。

  • 絶えず目の調節を必要とするため、目と身体が疲れやすく、集中できずに学習や仕事の能率があがらない
  • 遠視の度が強くなると、内斜視になったり、視力の発達がまだ不十分な小児の場合、弱視になったりする

内斜視:

強度の遠視では、はっきり見るために余分な調節が必要なので、目が寄ってきて内斜視になります。

弱視:

強度の遠視では、調節の努力をしてもピントが合いにくくなります。小児では、この状態のまま、矯正しないでおくと視力の発達が止まって弱視になります。

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遠視の矯正

遠視の矯正

強度の遠視や老眼で近くが見えにくく、日常生活が不便な場合はメガネを用いて矯正します。
遠視の矯正には凸レンズを使います。凸レンズは光を集め、屈折力を強めるように働くので、網膜の後ろで像を結ぶ場合の矯正に用いられます。

近視の人は老眼にならない?

一般に、近視の人は老眼になるのが遅く、遠視の人は老眼になるのが早いといわれていますが、この考えは正しくありません。
近視の人は老眼になっても、正視、遠視の人と比べて、もともと近いところにピントが合っているので、その分だけ水晶体の調節を必要とせず、見かけ上、老眼になっていないようにみえます。

また、近視の人は、近視用のメガネをかけた状態では、正視の人と何ら変わることはありません。近いところを見る場合には、正視の人が老眼鏡をかけるのと同じように、近視用のメガネをはずしたり、度を下げたりすることにより対処します。

遠視と老眼は違うものですが、どちらも目の疲れを中心とした症状に、身体の疲労が加わります。近くを見る作業を長く続けると、目や身体に疲れがたまります。あまり目が疲れやすいようであれば、眼科医に相談してみましょう。

多焦点レンズ(遠近両用レンズ)

多焦点レンズは、1枚のレンズに近用と遠用の2つの焦点を持ち、近視でかつ老眼の人には大変便利なものです。しかし、めまいや視力不良が現れる場合もあるので、眼科医に相談した上で利用しましょう。

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老眼知恵袋

老眼知恵袋

老眼の正しい知識を身に付けましょう。

40代の声を聞くと「目のかすみ」や「目の疲れ」が気になってくるもの。
誰にでもいつかは訪れる「老眼」について、正しい付き合い方を考えてみましょう。

はたらき盛りの40代は、男女ともいちばん充実した世代。でも若い頃のように無理がきかなくなってきていませんか?特に日常生活で気になる「目のかすみ」や「目の疲れ」は、モノを見るときのピント調節のはたらきが悪くなることが原因で起こる「老眼」の初期症状の場合もあります。
40代からの目について、正しく知り、うまく付き合い、いつまでも若々しく過ごしたいものです。

参考資料
『別冊NHKきょうの健康 これだけは知っておきたい目の症状、目の病気』NHK出版、『知らないではすまされない危ない眼の病気』講談社、『老眼と正しくつきあう』岩波書店、『専門医がやさしく教える疲れ目・ドライアイ』PHP研究所、『目の老いを考える』平凡社、『新 目の成人病』みずうみ書房、『目の一生 年代別にみた目の病気の早期発見と治療』真興交易医書出版部、他

「老眼」は病気じゃない。誰でも通る道

まず、はじめに…老眼は病気ではありません。エイジング(年齢を重ねること)に伴う生理現象のひとつで、誰にでも起こる目の老化現象に過ぎません。
老眼とは、モノを見るときにピントを合わせる目の調節機能の衰えが原因で起こります。つまり、レンズの役目をしている「水晶体」が硬くなり、弾性力が低下して、近くを見るときに必要な“調節”ができなくなる状態をいいます。
実は、エイジングに伴う水晶体の老化は15歳頃から始まっているのですが、一般的に40歳を過ぎる頃からピントが合わせにくくなるという自覚症状が現れて「老眼」に気付くというわけです。

ピント調節のメカニズム

目の機能で、レンズのはたらきをするのが「水晶体」。近くを見たり遠くを見たりする際には、水晶体の周りにある「毛様体筋」のはたらきで、水晶体を厚くしたり薄くしたりして光の屈折を変えてピント合わせを調節しています。
図のように、近くを見る際には毛様体筋が収縮し、水晶体が厚くなってピントを合わせようとします。つまり、年齢を重ねることによって、水晶体の弾性力が失われて硬くなったり、毛様体筋の動きが低下することで充分な調節ができなくなる状態が「老眼」なのです。

年齢と目のピント調節能力の関係

年齢とともに目のピント調整機能が衰えて、近くのピントが合いにくくなります。

水晶体が濁ると白内障に

水晶体が硬くなるのは、水晶体嚢と呼ばれるカプセル内を、タマネギの皮のように層状に走っている線維(水晶体皮質)が古くなるにつれて中心部に押し込められ、硬い核(水晶体核)となるからです。ちなみに、水晶体核がさらに硬くなり濁ってくれば白内障になります。

ウソ?ホント?老眼に関するウワサを検証

老眼は誰にでも起こるもの。それゆえに昔からさまざまな事柄がウワサとして伝えられています。うっかりと間違った認識をしていませんか?

近視の人は老眼にならない

目に限らず、年齢を重ねることによる身体の機能の衰えは誰にでも起こるもの。近視の人でも目の機能は老化します。ただ、近視の人は近方のピントが合いやすく、メガネを外した状態だと近くのモノが比較的よく見えるため、自分が老眼であることに気付きにくいようです。また、老眼鏡を必要とする年齢は遅くなる傾向があります。

老眼鏡を使うと老眼が早く進行する

老眼鏡を使っても、使わなくても目の機能の老化は誰でも60歳頃までは進行します。老眼鏡をかけると無理をしなくても見えるようになるため、老眼鏡を外したときの見えにくい状態がいっそう気になるだけなのです。
むしろ、老眼鏡を使わずに見えにくい状態を我慢していると目の疲労がどんどんたまってくることになって、こちらのほうが問題になることもあるのです。

老眼のサインに気付いたら目をいたわろう

目の調節機能が衰えた状態で無理をして近くを見続けることは、目や視覚情報の処理をする脳にまで無理をさせることになり、眼精疲労の原因となります。老眼かな?と思ったら、まず目に負担をかけないようにすることを心掛けてみましょう。眼科医と相談して正しい対処をすることも大切です。

老眼の初期症状に注意しよう

こんな症状が続くようなら「まだまだ若い」と無理をしないことが大切です。また、目の疲れの原因としては、ドライアイ緑内障の場合もあるので、安易な自己判断はせず、まず眼科医に相談しましょう。

我慢しないで老眼鏡や目薬を使おう

  • 老眼鏡やコンタクトレンズによる矯正
  • 目の機能の衰えを改善する目薬を使う

老眼かな?と思ったら、まずは目に無理をさせないこと。眼科医と相談して適切な処方の老眼鏡やコンタクトレンズを使い、見えにくさによる目の負担を軽くしたり、市販の目薬で、衰えた目の調節機能の改善や血行を促す成分(ビタミンB12やビタミンE、ネオスチグミンメチル硫酸塩)が配合されたものを選んでみましょう。

無理をしないのが若さの秘訣!40代からのアイケア

誰にでもやってくる「老眼」を怖がる必要はありません。むしろ、無理をしないで早期からうまくお付合いすることが、40代以降の人生を若々しく過ごすポイントと考えましょう。

老眼とうまく付き合う40代からのアイケアのポイント

1. 老眼の初期症状を見過ごさないこと

  • 目が疲れる
  • 目がかすむ
  • 頭痛・肩こり
  • 薄暗いところで見えにくい
  • 細かい文字が読みにくい

といった症状が気になったら、早めに眼科医に相談してみましょう。

2. 目に無理な負担をかけないこと

老眼の初期症状を自覚したら、目に負担をかけないように心掛けましょう。

  • 目が疲れたら、まず目を休ませる
  • 連続作業をする場合、1時間につき10〜15分程度の休憩を取り入れる
  • 市販の目薬を上手にさして、目をリフレッシュする

市販の目薬は、衰えた目の調節機能の改善や血行を促す成分である、ビタミンB12やビタミンE、ネオスチグミンメチル硫酸塩配合のものを選びましょう。

3. 老眼鏡やコンタクトレンズで矯正をする

老眼鏡を使ったからといって老眼が進みやすくなるということはありません。誰でも目の老化は60歳頃まで進行するものです。まだまだ見えると無理をせず、ご自身の目の状態に合わせて、ストレスなく見える状態でいることで快適な生活が送れるはずです。

  • 眼科医に相談の上、適切なメガネやコンタクトレンズを処方してもらう
  • 不自由を感じたら、その都度メガネやコンタクトレンズを作り直す

4. 心身の健康を心掛けること

老眼は、年齢を重ねることで起こる身体の機能の老化現象のひとつです。心と身体の健康を維持することは、目の若さを保つことにも繋がります。全身の血行をうながす運動や目にいい栄養素を積極的に摂取することも心掛けたいものです。

5. 老眼以外の「目の成人病」にも注意

身体の機能の衰えとともに、老眼以外の目の病気や症状も起きやすくなっています。また、目の症状に加えて、全身の症状を伴う場合は、眼病ではなく生活習慣病であることも考えられます。次のような症状には特に気を付けて眼科を受診するようにしてください。

  • 近くだけでなく、遠いところも見えにくくなった
  • 片目で見たときと両目で見たときとでは、見え方が違う
  • その他、見え方や目の様子がおかしいと感じる
  • 目の異常と共に全身症状を伴う場合

6. 定期的な目の検査も忘れずに

老眼は60歳頃まで少しずつ進行します。他の眼病の予防や早期発見のためにも、老眼の初期症状が現れたら、定期的な目の検査を心掛けましょう。

QOV(クオリティ・オブ・ビジョン)を上手に維持してQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を向上させ、末永く若々しい日々を楽しみましょう。

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もっとよく分かる遠視・老眼

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