ブラサカキッズキャンプ

日本ブラインドサッカー協会(以下、JBFA)は、視覚に障がいのある子どもたちが、スポーツに触れ、学校以外の場で日常的にスポーツに取り組むきっかけとなる場として、毎年夏にブラサカキッズキャンプを開催しています。全国にいる仲間との出会いと再会、スポーツとの出会いと再会、新しい自分との出会いという、3つの出会いの場を提供することが目的です。キャンプは将来ブラインドサッカー選手を目指す視覚障がいがある子どもたちの発掘、育成の場ともなっています。2013年に関東エリアで事業を開始し、2015年からは毎年関西エリアでも開催しています。参天製薬は、2017年から関西エリアのスポンサーとしてボランティアに従業員を派遣するなどのサポートを行っています。

2017年度の開催概要

参天製薬がスポンサーになって初の「参天製薬 ブラサカキッズキャンプ2017 in 関西」が、7月29日(土)・30日(日)の2日間、兵庫県のグリーンエコー笠形で開催されました。人数は、子ども27名、保護者30名、従業員ボランティア26名で、JBFAスタッフと合わせて総勢100名を超える参加となりました。

キャンプの紹介

2日間にわたり、ボール運動や体力測定、川遊びなど盛りだくさんの内容となりました。写真とともに、キャンプの様子をご紹介します。

1日目

開校式の後、グループに分かれて自己紹介
ボール運動がスタート!従業員ボランティアも積極的にサポート
ボール運動の次は、川遊び&魚つかみでクールダウン!
保護者は子どもと離れ、子育てについてなど保護者プログラムを受講
待ちに待ったバーベキュー!大人も子供も大満足
食後のレクリエーションを楽しんだ後、子どもたちは夜9時に就寝
子どもたちが寝静まった後は、保護者・スタッフ・ボランティアの交流会
それぞれの経験やキャンプに参加した思いなど、夜遅くまで語り合いました。

2日目

早朝にみんなでお散歩
子どもたちと従業員ボランティアが一緒に朝食
みんな一生懸命、体力測定
ボール運動2日目。少し慣れて動きも活発に!
閉校式では、子どもたち一人ひとりが楽しかったことなどを発表し、1泊2日のキャンプが無事終了しました。

従業員ボランティアの役割

従業員ボランティアの役割は、キャンプの期間中、ボール運動やレクリエーションをはじめ、子どもたちの活動全般をサポートし、子どもたちがけがをしないように見守るとともに周囲になじめていない子へのアドバイスを行うなど、子どもたちに近い存在として一緒にキャンプを楽しむことです。ボランティアに参加した従業員からは普段の仕事だけでは得られない多くの気付きや発見があったとの声が寄せられました。

従業員ボランティアの声

【ボランティア参加者】マーケティング担当

会社としての取り組み、自分の生き方を考えさせられました

緑内障領域のマーケティングに取り組んでおり、見え難くなった、あるいは見えなくなった方がどういう気持ちで生活されているのかを知りたい、自分の仕事の使命を確認する機会にしたいと考え参加しました。今回のキャンプを通じて、自分の考えが甘かったと気付きました。長く点眼していたけれど10代で失明してしまったという選手のお話をお伺いして、失明に至る疾患を予防治療するだけでなく、見えない方にも光を与える事業展開を考えなければいけないと思うようになりました。参天のミッション達成に加えて、もっと考え方を根本的に変えていく必要があるということです。個人的には、直に接することで視覚に障がいのある方でも日常のほとんどのことを自分でできることを知り、180度見方が変わりました。しかしながら、ちょっとした段差でつまずいたりすることもあることを知り、街で白い杖を持っている方に出会ったら「お手伝いしましょうか?」と気軽に声を掛けていきたいと考えるようになりました。周りの社員にも自分の感じたことを伝え、参加を勧めていきます。

【ボランティア参加者】MR 注釈

子どもの笑顔から、患者さん視点の大切さに気付きました

MRになって4年、視覚障がいのある方と接したことがなく、この機会にぜひ交流をもちたいと思い参加しました。子どもと接したことがなく、かなり不安でしたが、すぐに打ち解けました。自分が子どもだった頃を思い出し、普通に付き合えばいいと分かったのです。視覚障がいのある子どもは喜び合う時は手を強く握って想いを伝えるというように、コミュニケーションの取り方が少し違うことも初めて知りました。子どもの笑顔は屈託がなく、たくさんの元気をもらいました。同時に、MRとして顧客志向と言いながら製品を中心に考えがちになっていたことに気付き、患者さんを中心に考えなければいけないと改めて感じました。担当する医療関係者にも、患者さんが不自由に思っていらっしゃることに当社の製品がどう役立つかという視点でお話をしていきたいと思います。

注釈
MR:Medical Representativeの略。医薬情報担当者

【ボランティア参加者】研究職

参天だからこそしなければならない社会的使命を強く感じました

眼科領域の研究開発に携わる者として視覚障がい者の方の生活や苦労を知りたいと思ったのが参加したきっかけです。参加にあたっては積極的にコミュニケーションできるよう自ら動くことを意識しました。子どもたちと一緒に過ごして、全盲の子が足音を響かせることで白杖なしで走っているのにびっくりしたり、盲学校では同世代の生徒がおらず一人で勉強している一方で、このキャンプでは前向きに同世代の友達をつくろうとしていることに感動したり、食事の時に何がどこにあるのかを聞かないと分からないという大変さを知ったりと、多くの学びがありました。また、保護者の方々のお話をお聞きして、視覚障がいのある方に対して何ができるのか、眼科薬を作っている私たちだからこそ真剣に考え、環境を変えていかなければいけないと強く感じました。子どもたちがより楽しく生き、将来の仕事の選択枝が増えるよう、応援していきたいと思います。

JBFAスタッフの声

【JBFA】運営事務局

より手厚いサポートができました

キッズキャンプの運営にあたって大切にしているのは、子どもたちの笑顔です。子どもたちが楽しめる環境をいかにつくるかを第一に考え、サッカーだけでなく、川遊びなどのアクティビティも取り入れて緊張感を取り除き、2日間笑顔で過ごせる工夫をしています。これまでは子ども一人につき一人のサポート体制が難しかったのですが、今年度は参天製薬に支えていただいたおかげで、移動や指導がしやすくなり、子どもたちにより手厚いサポートができました。初めてのキッズキャンプ参加という状況下で子どもたちのサポートに熱心に取り組んでいただき、コーチ陣も参天のボランティアの皆さんの活動を高く評価しています。今後はJBFAと参天製薬がタッグを組み、一緒にメニューを考えていくなど、より深く広く参画していただけることを期待しています。

【JBFA】コーチ

できたことを一緒に喜び、自信をつけさせる場

キッズキャンプの魅力は、泊りがけで一緒に過ごすことで子どもたちが仲良くなれることです。普段の生活ではできない体験ができ、子どもたちは活き活きとしています。親御さんたちもお互いに情報交換ができ、親同士のつながりが生まれています。視覚障がいのある子どもたちを指導する時に大事にしているのは、手を掛けすぎず、適切な距離で見守り、一緒に喜ぶことです。ボールを蹴ったり、ゴールを決めたり、何かができるとワーッと褒めてあげる。そうやって喜びを分かち合うことが子どもたちの自信につながるのです。キッズキャンプのような密度の濃いプログラムで十分なサポートができるまでには時間がかかります。参天のボランティアの皆さんは最初から責任感が強く、積極的に取り組んでくださったのですごく助かりました。さすが眼科領域を専門にしている会社だなと感心しました。

参加児童保護者の声

【保護者】参加児童(小学3年生)のご両親

見えにくい子が運動もできることを知ってほしい

視覚障がいを理解してくれる人が息子と一緒に遊んでもらう機会があまりなく、盲学校から配布されたキッズキャンプのチラシを見て、すぐに参加を決めました。息子は最初、緊張して泣いていましたが、川遊びからコーチについて動けるようになり、自分から何がどこにあるかを聞けるようになりました。同年代の子と少し年下の子がいるチームの中で、自分で何かをしないといけない、みんなに合わせなければいけない、と気付いたのはすごい成長だと思います。私たちも息子と離れることで、過保護にしていたことに気づきました。また、交流会で参天の皆さんが思いをもってボランティアに参加されていることを知り、大変うれしく思いました。見えにくくても運動ができる子がいることを、社員の皆さんはじめ広く知っていただけることを期待しています。

【保護者】参加児童(小学6年生)のお父さん

子ども同士、親同士の横のつながりが魅力です

同級生と同じことをしたり、普通に習い事をするのが難しいので、息子がやりたいことや夢を見つけるきっかけとなる場を与えたいと考え、いろいろな習い事を積極的に体験させるようにしています。キッズキャンプは今年で3回目となります。子ども同士、親同士のつながりができ、ブラインドサッカーを中心に横のつながりが広がっていくのが魅力ですね。続けることで体幹が鍛えられ、足腰もしっかりしてきました。また、周りの子にも声を掛けるようになり、積極的に話をしています。小さい子を気遣う姿もたまには見られるようになってきました。参天の皆さんが丁寧に接してくださり、息子を安心してお任せすることができるのは、すごくありがたいです。これからも参加しようと思っていますので、サポートをお願いします。