CEOメッセージ

新たな経営体制のもと世界の眼科医療へのさらなる貢献を目指し、眼科領域に特化した企業としての責任を果たしてまいります。

新経営体制で挑む眼科医療へのさらなる貢献

基本理念に基づく事業の推進

2018年4月1日に、代表取締役社長に谷内樹生が、会長に私が就任し、参天製薬は新たな経営体制となりました。当社の新たなステージの始まりであり、さらなる眼科医療への貢献と当社の持続的成長に向け、ますます様々な変革に取り組んでいきたいと考えています。
一方で、経営体制が変わっても、基本理念は、引き続き当社の原点となる考え方です。当社は「天機に参与する」という基本理念のもと、眼科領域に経営資源を集中し、各国・地域の治療ニーズに寄り添った製品・サービスを提供してきました。「天機に参与する」とは、自然の神秘を解明して人々の健康の増進に貢献するということを意味しており、当社の社名の由来でもあります。基本理念では、特定の専門分野に努力を傾注し、「患者さんと患者さんを愛する人たちに貢献」することを明確に定めています。誰のために、何のために、当社が存在するのかという基本となる考え方を世界の従業員が共有することで、企業全体として最大限に力を発揮することができるようになります。私自身、基本理念を経営判断の拠り所として、また従業員とのコミュニケーションの基礎として、大切にしてきました。
当社は、医療現場のニーズを満たす製品の開発、幅広い疾患領域をカバーする製品ラインナップ、国・地域ごとに異なる多様な顧客ニーズへのきめ細やかな対応などに取り組んでいます。基本理念に基づく事業活動により、「顧客志向」と「眼科の専門性」という強みを持つ今の当社の姿があるのだと考えています。

世界の患者さんのQOL向上

世界の眼科患者さんや眼科医療に目を向けると、高齢化の進展や、新たな診断・治療技術の出現に伴う世界的な患者数の増加、新興国での経済発展を背景とした患者数・医療格差の拡大など、様々な問題に直面しています。目は日常生活にとって極めて重要な器官であり、目の病気になると、QOL(Quality of Life:生活の質)が著しく低下します。事業活動を通じ、眼科治療の発展に貢献することは、当社が果たすべき使命であり、存在意義そのものだと考えています。
当社は、眼科領域に特化した企業だからこそできる活動や、眼科トップメーカーとしての責任を果たす取り組みにもチャレンジしてきました。例えば、日本における緑内障患者さんの治療継続に向けたプログラムパッケージの開発と提供、国内外におけるドライアイの研究や疾患啓発の支援、新興国での眼科医の育成支援など、少しでも多くの患者さんが必要な眼科治療を受けられる環境づくりに努めています。
また、眼科特化企業としてプレゼンスを築き、高い技術力や専門性を有する外部機関との提携など事業機会を増大することで、眼科治療への貢献機会を拡大しています。前中期経営計画の期間中には、米国メルク社の眼科製品の譲受、緑内障治療用デバイス(DE-128)を開発する米国インフォーカス・インクの買収、中国での重慶科瑞製薬(集団)有限公司との合弁会社の設立などを行いました。加えて、国立研究開発法人理化学研究所やシンガポールアイリサーチインスティテュート(SERI)などとの共同研究にも積極的に取り組みました。このような事業開発を通じて製品・サービスの幅を広げ、新しい治療オプションの開発を進めることは、眼科領域に特化した当社の強みを生かしたビジネスモデルです。
新たな経営体制においても、当社の強みや特性を最大限に生かしながら創造と革新を繰り返し、さらなる眼科治療への貢献を目指してまいります。

企業価値の向上に向けて

眼科治療への貢献が、当社が目指すCSR

当社は、事業を通じた社会貢献をCSR活動の中心に据えています。まずは当社の製品やサービスで眼科患者さんのQOL向上に貢献すること、そして、世界の眼科医療の普及や発展への支援、医薬品アクセスの向上への取り組みが重要だと考えています。また、2018年7月に、欧州で、希少疾病用医薬品として春季カタル治療薬の販売承認を取得しましたが、このような希少疾病用医薬品の開発も眼科領域に特化した企業だからこそ取り組むべきことだと捉えています。
2017年10月には、「国連グローバル・コンパクト」への参加を表明しました。人権、労働、環境、腐敗防止の4分野における10原則を活動指針に加え、持続可能な社会の発展に向け、取り組んでいきます。

コーポレート・ガバナンスの充実

当社は、持続的成長を実現するために、コーポレート・ガバナンスの充実・強化に取り組んでいます。コーポレート・ガバナンスは、仕組みを構築するだけでなく、それを確実に機能させるための取り組みも必要だと考えています。例えば、社外取締役や社外監査役が、的確で迅速な意思決定および経営監視において機能するためには、戦略はもちろん当社の事業環境や経営・執行体制等もしっかりと把握できるよう、情報共有や相互コミュニケーションを図ることが重要です。また、世界の患者さんに適正な製品・サービスを提供するという社会的使命を果たすためにも、グローバル展開を進めるにあたり、コンプライアンス体制の強化を重視しています。今後も引き続き、事業のグローバル化に対応した活動を推進していきます。

代表取締役会長兼CEO 黒川 明