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ヤケヒョウヒダニ ヤケヒョウヒダニ チリダニ科 ヒョウヒダニ属 コナヒョウダニ

春季カタル患者は多種類の抗原に感作されていることも少なくない。その中でもダニが最も重要な抗原となっていることが多く、90%以上はダニに対する過敏性をもっていると推測される。アレルギー性結膜炎でも、通年性のものはダニアレルギーが大半を占める。これらの患者の治療では、居室のダニ防除が非常に重要である。


ヤケヒョウヒダニの光顕像


ヤケヒョウヒダニの走査電顕像


チリダニの卵の走査電顕像
(大きさ:長径約170μm、短径約80μm)


チリダニの糞の光顕像白い粒状のもの
(大きさ:長径約50μm)
●ダニの生態アラカルト
ダ ニ の 一 生

ダニの一生
成虫の雌は1日に1〜2個、生涯では約80個の卵を産む。

繁 殖 時 期

一年中、特に6〜8月(9〜10月に死骸が増加)高温、多湿となる梅雨時には大繁殖する。

最 適 繁 殖 条 件

1.高温、多湿であること。
  温度は20〜30度、湿度は60〜85%
2.餌(チリ、ゴミ、ヒトのフケ・垢、カビなど)が存在すること。
3.産卵場所があること。

生 息 場 所

じゅうたん、カーペット、畳、ソファー、ふとん、ベッドなどの寝具類などに生息する。

<ダニの分類形態>
ダニは頭、胸、腹部が一体となっており、成虫では胴体から8本の足が出ている。節足動物門の蛛形網に属しており、クモに近い生物である。チリダニの体長は約0.2〜0.4mm。

 
チリダニ退治のポイント
  • チリダニの餌となるヒトのフケや、垢などがたまらないようにまめに掃除をする。
  • とくに寝室の掃除、シーツや枕カバーの洗濯をまめにする。
  • 布団はできれば毎日(午前9時頃〜午後3時頃)、畳やじゅうたんは年に2度くらいは天日干しする。
  • 冷暖房中でも、時々窓を開けて通気をよくする。
  • 除湿器、空調、換気扇などの使用により、できるだけ湿度を下げる。
  • 畳の上にじゅうたんなどを敷かない。

新設住宅戸数と室内塵中のチリダニ数の推移


住宅様式の変化と共にチリダニ数が急増
近年、日本の住宅が通気性のよい木造建築から、気密性、保温性の高い洋風建築に変化したことは、ダニの繁殖に好条件となり、やがてダニの増加につながったと考えられます。

天日干しによる布団の温度、湿度変化


毎日の天日干しに布団の湿度は低下
上の図は1988年7月26日、27日の2日間で、埼玉県衛生研究所行った調査結果です。天日干しにより布団の中の温度は上昇し、湿度は低下していますが、午後3時頃を境に温度は低下し、湿度は上昇しています。
ダニは50度、20分間の加熱で完全に死滅しますが、天日干しでは40度くらいにしかならないので、温度の面からみたダニ退治は難しいといえるでしょう。
一方、ダニは湿度60%以下では繁殖できないといわれます。天日干しにより湿度は1時間で60%以下に、2日目には30%以下に低下します。したがって、湿度を低下させる意味で天日干しは有効といえます。

埼玉県衛生研究所生物環境科長 高岡 正敏

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